2010年2月2日火曜日

獣医師にもインフォームドコンセントの教育を!

今日の投書欄に「猫の治療費に何と150万円」という京都市在住の方の文章が載った。

先月、拙宅の犬Maiがかかった「問題な」動物病院のことを思い出し、飼い主と患蓄の権利の拡充をと強く願う。

人間の場合も同じだろうが、飼い主が動物を病院に連れてくるのは困っているからであり、「助けてください」モードなのだから、獣医師に対して弱い立場で現れる。最近は「モンスター患者」もいるそうだが、それでも最終的に自分の命を握っているのは「向こう側」とわかっているのだから、自ずと限界がある(大した状況でもないのにモンスター然でいられるのは、病院にとってやっかいだろうが)。

そして、治療の内容がよくわからないから、「そうですか」と言わざるを得ない。この一言は、獣医師にとって「是非そうしてください」と都合良く翻訳される。素人は判断基準をほとんど持ちえないのだ。

くわえて、人間と違って保険が利かないから、かかった丸々の負担がのしかかる。基準額があるのかどうかも怪しく、明細も必ずしもはっきりせず。受け取るレシートも30年くらい前のスーパーかのよう。数字が並んでいるだけだ。文字通り「言い値」である。悪徳医師にはまったくおいしい業態だろう。

動物に事情を説明してやれないのも悲しい。初めてのところに来た動物はたいてい震え、怖がる。ここでいきなりお尻に器具を入れられたり、注射や点滴をされるのだから、さぞ辛いことだろう。

こうした関係や状況の中で患蓄への医療が行われている。なのに、「別の獣医師の意見を聴きたいので、ここで撮ったレントゲン写真のコピーをもらえませんか」と訪れたら、「渡しません。渡さないというのが方針です」「渡さない、それだけです。それ以上でも以下でもありません」「素人さんに説明しても仕方ありません」。(なぜ渡してもらえないのですかと尋ねても)「もう私は何も話しません、口を開けません」と言い放ったN動物病院。けっきょく渡してくれなかった…。控えめにコピーをと言っているのにである、現物でもええんやで。

痛がるMaiを押さえて、そのレントゲンを撮ったのは、あろうことか獣医師の奥さんと私の家人である。獣医師本人は、被爆を恐れてか別室に避難していた。それでいてこの対応である。

獣医師にそんなに期待できないことはわかっている。だから、飼い主は少しでもよい獣医を求めてさまよっているのだ。だから、情報の提供としっかりとした説明をしてほしい。

日本獣医師会は、飼い主に対するインフォームドコンセントを原則に掲げているではないか。(今回の件は、質問めいた意見として文面にて日本獣医師会に伝えており、返事ももらっている。2度のやりとりもした。同会から京都府獣医師会にも伝えるとのことだ。個々の獣医師は構成会員となるそうで、直接には言えない模様。ええいまどろっこしい)。

病気の動物を抱えておられる方へ。何回か行くと別の獣医師にかかることを申し訳なく、あるいは面倒にも思うこともあるでしょうが、次の獣医を探す努力を、決して惜しまないで。

下手な動物病院に通い続けたら、法外なお金を取られるだけでなく、冒頭の投書にあるように、最後には家族同然の動物を殺してしまうことにすらなりかねませんよ。

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