2009年7月26日日曜日

あたりまえにことに向かう

塚越寛『リストラなしの「年輪経営」』を読んでいる。

部分的には疑問もあるが、おおよそ共感できる。その一つは、社員が幸せになる会社づくり、という基本ポリシーであり、これを実現するためにも、「神は細部に宿る」というべきか、「そんな小さなことに…」こだわって大切にことを進める、という下りだ。

何が大事か小事かはわからない。小さいと思われることが大事故につながることもある(これは、ハインリッヒの法則にも合致している)。だから、当たり前のことを懸命に。なにごとも丁寧に、ものやことを大切に。わかっていたつもりだが、浸みる文面だった。

そんなこともあって、けさ私鉄を降りようとしたとき、車両の床に小さな釘が落ちているのが目に入った。拾おうかなどうしようかなと迷ったけれど、先の本の話が思い出されたので、つまみあげ、この列車の乗客の出入りを確認していた車掌さんに差し出した。

車掌さんは、帽子をとってお礼を述べたあと、「座席の上でしたか」と確認された。私の返事を待って、彼は列車を発車させていった。実にすがすがしいシーンだった。

小さなことは取るに足らないかもしれない。でも、それが大事な一場面だったりすることは、後になればよくわかる。

けっして目立たないかもしれないけれど、「プロの味わい」を感じさせられた一日だった。先の本は強調する、「経営とは遠きをはかること」。これを座右に置きながら、毎日を過ごしたいと思う。評価や競争がなくとも、「いい仕事」ができることの理由を得て、自信を持って自分のやるべきことに向かいたい。

2009年7月22日水曜日

その方法はないだろう

本当にびっくりした。

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職場にクレーム「増えた」4割、60代が頻繁

「職場で苦情が増えている」と感じる人は4割、多くの人は日常生活で嫌な思いを4~5回したら1回は苦情を言う――。

 「となりのクレーマー」(中央公論新社)などの著書がある苦情・クレーム対応アドバイザーの関根眞一さん(58)が実施したアンケート調査から、そんな結果が出た。
 昨年5月以降、関根さんが全国各地で講演を行った際、参加した人に調査への協力を求め、計5059人から回答を得た。教育、行政、病院、流通などの業種別や、世代・男女別で分析した。(中略)

関根さんはアンケート結果を「日本苦情白書」としてまとめ、刊行する。(2009年7月22日21時57分 読売新聞)
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報道する側がまさかわかっていないことはないだろうから、とすれば、わかった上でこうしたニュースを流していることになる。

「クレーマー」問題に関心がある人に聞けば、この問題が増えたと答える人が多いことは火を見るより明らか。どうしてこんな結果が記事になるのだろう。 数字が一人歩きするのを期待してるってこと?

しかもこの御仁、調査結果を本にするという。なんと無茶なことをするんだ。 ぜんぜん代表性ないよ。あんまりだ。

調査の一番はサンプリング。誰に聞くかを決めることは、何を主張するかの大前提。講演に入ったついでに(失礼!)調べようなんて、かなり安直(という私も、教員研修に関する評価を受講者からたくさん集めたけれど、これは属性に即したものだから、認めてもらえるかしらん)。

今年の前半で、わたしが一番学習したこと。

マスメディアはこうして嘘をつく。騙されてはいけませんぞ。

2009年7月19日日曜日

夏休みの過ごし方

先週末から世の子どもたちは夏休みとニュースを聞きながら、「大学はあと2週間ほど授業があるんだけど」とボヤキが出ます。

昔の大学生にはイメージがつかないかもしれませんが、大学はかくも真面目、本当なのです(四半世紀前の大学ならば、授業が本格的に始まるのは5月の連休明け、7月前半にはおしまいというものが少なくなかったので、しっかり勉強したのは6月くらいでしたな。しかも通年の授業が多かったから、試験もレポートもなし。これって、私だけ?)

わたしの担当では8月3日が最後。今年はインフルエンザ感染の影響もあり、補講日を使っても追いつかないほどで、来週も本来とは違う時間帯、夜8時から90分間、授業をします。学生もよくがんばっていると思いますが。「納税者に対する責任」をいっそう感じるようになりましたからね。

さて、小学校の終業式で校長先生が「一日一日の目標を立てて…」と話すシーンが報じられていましたが、休みなのだから、そこまで気張らなくても、と強く思います。メリハリ、オンオフというのならば、休みは休み、大いにダラダラしてほしいものです。

たとえば、朝の会、掃除や給食といった意図せざる教育効果を持ちうる「隠れたカリキュラム」の指摘は数多くありますが、長期休みの過ごし方もその一つかもしれません。

カリキュラムがない時期の「カリキュラム」があるのだとすれば、何とも皮肉なことであります。みんな、よく遊んでね。

2009年7月18日土曜日

ほんに暑うおす

ねこフリークのみなさま、お元気ですか。
こちらは暑さゆえ、ダウン寸前です。これから本格的な夏だというのに早くも敗北宣言かいっ。
今年9歳になったもなかも同様、すっかり参っています。
ねこの行動で関心するのは、けっして退屈しない(ように見える)こと。これに対して人間は、暑かろうと寒かろうと、なんじゃかんじゃやりたがるもんね。ど~んと、「何もせん」と構えられたらいいのに、慌しいことです。
とまれ、みんなどうにか元気にしております。はい。

2009年7月14日火曜日

失礼!


大学生の本分とは何か、と考えさせられることが多いこの頃だが、単純な掲載ミス、でも思わず笑ってしまった(はしたなくてごめんなさい。でも、おかしかったので)。

infoseek のページ(http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_rits__20090714_7/)2009.7.14 22:50閲覧。
アメフト部の学生のAV出演を問題とする記事だが、「30年前も…大学生AV出演の実態 」はさすがにないでしょう。3年前ね。ちょっと安心。

2009年7月13日月曜日

暑いだけです。


みなさま、

梅雨らしい、おっ、ちょっと涼しめやんという日々は遠くに去り、本格的な夏の前哨戦のような毎日がやってきました。ほんまに暑いわあ。

きょうの拙宅は35℃。絶え間なく汗が流れて、なかなかいい感じです。

いうまでもなく、ネコたちは半分、夏眠(冬眠ではない!)状態で、ぐったり。あちらこちらで、打ち果てています(生きとるか、っちゅう感じですね)。
ガタイは違うものの、暑さに参っているのは、犬のMaiも似たような感じです。

この仔、この5月で15歳を迎えましたが、幸いなことにいたって元気。ネコたちへの威嚇も忘れていません。よく食べて、よく歩きます。

なぜか舌を出して眠るMai、噛んだりしないのかなとちょっと心配ですが…。
本当に急に暑くなりました。みなさまもくれぐれもご自愛のほどを。

2009年7月12日日曜日

暑くてたまりまへん


いつぞやお伝えししましたが、拙宅にはエアコンというものがありません。汗をかかないことがあまり好きではないのと、けちんぼなのが理由です。
かくして今日のように気温が上がると辛いことになります。現在の室温は34℃、まあまあの暑さです。
ご覧のように、この秋に11歳を迎える年長のきなこもバテ気味。これからの長い夏、みんな、ぐわんばろう。

怒って直せることはたいしたことではない。

きょうの一言。

「がっちりマンデ-」という朝のテレビ番組があるが、今回登場したのは、カインズという会社の社長である土屋氏。

田舎ほど儲かるというホームセンターを経営されている。私も前に住んでいたところでお世話になった。庭土、草花、芝刈り機の刃から、犬ねこのエサまで(物理的に)大きな買い物をよくしたものだ。

さて、同氏の日課である店舗回り。一店長に対する社長の物腰の柔らかさにテレビ取材側が「怒ったりしないんですか」と問うたときの返事がこれ。

「言うべきときには言う」というのが結論だろうけれど、怒って直させるよりも、気づいて自ら改めるように方向づけること-リーダーシップの要諦と思う。

気づきにくいことに気づいてもらえるような観点を示すこと、あるいは「どうだろうか」と問いを持てるような気持ちの生まれるような雰囲気づくりをすること、が他者に働きかける人のなすべきことだろう。

相手を直接に、短期に変えようとして、あるいは自分の小さなプライドを守ろうとして相手に怒りをぶちまけないこと、一応「人の上に立つ」べき教員は、いっそう自戒しなければと感じる。

2009年7月11日土曜日

「大学生としての本分」

 大阪経済大は10日、ラグビー部員3人が大麻取締法違反容疑で逮捕されたほか、部員2人がアダルトビデオに出演していたことが分かったとして、同部を無期限活動停止にしたと発表した。
 大学によると、部員2人は「お金がほしくて出た」と話し、ビデオ出演を認めているという。大学は、学生の本分に反したとして2人を厳重注意。ほかにも、卒業した元部員2人が在学中に出演していたことが確認されたという。
 重森曉学長は「学生3人が逮捕され、社会の皆さまにご迷惑をかけたことをおわびしたい。ビデオ出演は残念というか遺憾で、良識を欠いたあってはならない行為だ」と話した。(朝日新聞、2009.07.11)
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大学の大衆化もここまで来たかと思わされる。

学生のアダルトビデオへの出演。確かに違法じゃないけれど…。格好悪いんじゃと思うのは、古い世代の感覚ゆえ?

別の見方もできるだろう。それだけ出演者が求められるのは、世の中の需要がある証拠。「世のため」になることを合法的にやるのなら、何ら咎められることはない、と。

その玉虫色的な決着が、厳重注意に留まらざるを得ないあたりに現れている。「いけない」とまでは言えないけど、気を付けてね、というくらいではないか。正面切って「許されない」という御仁はいるだろうか(非難するあなた、アダルトビデオを見たことはないでしょうね)。

これからの大学生らしさとは? 18歳人口が長期的に減少することが明らかな今、大学の悩みはいっそう深まることだろう。いやはや。

2009年7月9日木曜日

もなかは麺派



ねこフリークのみなさま、こんにちは。

夏といえばそうめん。そして素麺といえば、拙宅では「もなか」が連想ゲームの正解です。
なぜかこの仔、大の麺派。ちゅるちゅると器用に食べます。幼い頃の飢えた記憶に由来するのでしょうか。学生がお弁当などの余った麺をやってくれていたとか…。

あっという間になくなるので、片や食べている人間の忙しいこと(テーブルの上にネコを上げるんじゃない、って?残念ながら、ネコばか宅では通用しないルールですね(^^;))。冗談ではなく、この仔、20本くらいは楽に食べますよ。ほんまに好きやねえ…。

みなさんのネコたちは何が好物ですか。

暑うなってきたわ


どれほど夏めいてきたかは、我が家のネコたちを見ていればよくわかります。

このあずきくんの気だるそうな様子からおわかりでしょう(年中こんな感じだという説もあるが…)。

もうちょっとしたら、いよいよ本格的な夏の到来です。

関西のこの季節は、梅雨の湿気とこの暑さがセット。せやから、「うっとうしい天気やねえ」て言い合うんよ。

授業計画がくるってしまう…

新型インフルエンザの発生に伴う休校が、再び行われることになりました。5月に続き2回目です。

公衆衛生学的に吟味された上での措置でしょうからやむを得ないのですが、授業担当としてはいたく困ります。

とくに月曜日、誰の愚策か知らねど、「ハッピーマンデー」でただでも月曜日の休みが多い中、この曜日の授業は大きな打撃を受けています。どうしたものかなあ。すでに8月まで授業をやることを決めていますが、それでもまだ予定まで進みません。ほんま、どないせえってゆうねん。

返す返す昔は大らかでした。電子メールによる一斉配信など夢想だにできず、とにかく大学に行って休講通知が出ているかを確かめ、あるいは教室で20分くらいだったか待って先生が来なければ「休講なんだ」とつぶやいてそれで終わっていた30年近く前。それでも「大学生の学力低下」と語られることはありませんでした。

授業シラバスも、授業評価もなく、まったくいい加減なものでしたが、その分、学生は自主ゼミを開いたり、下手な議論をしたりと勝手なこともできたように思います。

あまり教育的にならないこと、授業も「15回厳守」などと制度化せず、多少の(これが難しいのだけれど)ハンドルの遊びを持つこと、こうした向き合い方は実は大切な知恵だと思うのですが、いかがでしょうか。「品質保証国家」のもとでは、反国民的発想なのだけれど。

2009年7月8日水曜日

そんな宣伝文句でなくとも…

オープンキャンパスが目白押しのこのシーズン、電車にも大学の広告は多い。

光沢のある紙を使って人目を引くもの、かわいいマスコットを強調するもの、オープンキャンパスでは学生食堂でランチサービス、遠方からの参加には交通費補助と、あの手この手の宣伝がいっぱい。

その中で、とりあえずはこれが一番かな。「すっげええ」と大学を訪れた高校生の声を載せた(想定した?)もの。 大学らしくてすごいらしい…。

個人的には、こうした感想をもらす高校生やこんな台詞を文字にして載せる大学を、あまりいいとは思わないのだけれど…。

みなさんの見た大学案内で、おもしろいものはありましたか?

生徒という目線から離れてみる

若者の自動車離れの影響か、自動車教習所に通う人が減っているとNHKニュースで見た。


限られた層をつかまえるべく、各地の教習所は工夫をこらしている。合宿施設の大幅な改修とホテル並の対応、雨のときには指導する教員が受講者に傘を差して車までエスコートというサービスぶりだ。


そこでの会社幹部の話が興味深かった。曰く、生徒という見方をするとどうしても「上から」という態度になりがちだが、お客さまと捉えることによって接し方も変わる、と。


わたしが捉えるところの「教育的まなざし」はまさにここにも当てはまる。黙っていても、自分が相手をどのように見ているのか、そしてそれが相手にどのように受け止められるのか、こうした視線のやりとりが非言語的な部分で対人関係を形作るということだろう。


よって、学校で働く教員も子どもをいかにつかむか、理解するか、を論じると同時に、そのように掴もうとする自分が相手にどんな表情あるいは雰囲気を伝えることになっているか、それが相手に何を引き起こすことになりやすいか、についても考えることが大切である。ちょうど、社会調査の際に戒められるように、調査しようとすること自体が相手に影響を及ぼす点が、教育実践についても同じく踏まえられなければならない。


モノにではなく人に働きかける教育実践の特性は、相手の持つ曖昧さや偶有性から導かれるだけではない。それは、実践しようとする者が意識的・無意識的に注いでしまう眼差しなどの非言語的メッセージが、主に言語的に表現されるメッセージと非整合的なことが相手に気づかれてしまうことがあるゆえに、直線的に実践が伝わらないという不安定さから来るのだ。この点で、実践には「ほどほど」に臨むことが、かえって効果的たりうるという逆説が成立しうる。


教員のふるまいと教育・学習活動、その場としての学校-新しく気づけることはまだまだありそうだ。

2009年7月7日火曜日

ねこは外に出さないでね

富山県の中学生が、ねこ撃退の装置を発明、特許をとったとのこと。
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 光を反射するペットボトル製プロペラでミカンのにおいを拡散させて野良猫を追い払う仕組みで、猫が嫌いとされる身の回りの物を活用しているのが特徴だ。
 装置は「ランにゃウェイ2」と名付けられた。プラスチック製の台(縦20センチ、横30センチ)に猫が乗ると、重さで台が傾いて糸が引かれ、フィルムケースも傾いて猫が苦手な酸っぱいミカンのしぼり汁が垂れる。直径20センチのプロペラのモーターのスイッチも同時に入り、においを広げる。
 家で猫を飼う猫好きな山本君は、野良猫に自宅の網戸を破られたことをきっかけに、「猫を傷つけないように追い払う発明ができないか」と構想を練ってきた。このため、プロペラの回転速度は遅めにしたという。
 小学6年の時に人の動きをセンサーで感知して傘が自動で開く、傘の置き忘れ防止装置で特許を取得している。山本君は「猫にも人にも優しい発明ができた。これからも多くの人を笑顔にできる発明を続けたい」と話していた。(2009年7月7日、読売新聞)
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ねこへの優しさもあるところが嬉しいけれど、ねこはもはや野生の生き物ではないから、飼っている人、外に出さないようにしましょう。

育てられないのならば、避妊と去勢、ちゃんとバースコントロールもしてね。交通事故やねこエイズに罹らないためにも、ねこは屋内飼い、おもちゃがあれば大丈夫、多頭飼いもいいかも。ねこの飼い方の基本は、これでいきましょう。

「誰でもよかった」

大阪で痛ましい事件が起こった。

パチンコ屋にガソリンをまいて火をつける。客と従業員の4人が殺された。

きょう出頭した41歳の男の供述、「人生に嫌気が差して通り魔みたいに誰でもいいから人を殺したいと思い、火をつけた」(NHKニュース2009.7.6)。

どこかで論評された台詞ではありませんか。そう、少年事件の凶悪化で取り上げられる「誰でもよかった」。孤立している青年、ゲームのせいで現実と架空の違いが付かず、ゆがんだ親子関係うんぬん、とね。

寿命が延びているから、いまや40代でも少年犯罪に含められるのかもしれないけれど…。「子ども理解」や「青少年を捉える」なんて、全くいい加減なものです、と言ったら関係者は怒るかしらん。

2009年7月6日月曜日

自分ならどうする?

わたしを含め、「言いたい放題」が可能になったネット社会、対岸の火事よろしく、いい加減な調査で、自分の思いだけ先行する類の書き込みが多いように感じる。

ここまで間接情報がなかった時代、「お前、見たんか」と言われれば仕方なく黙らなければならない場面が往々にあった。不確かな情報だけで判じることの軽さが問われたから。しかし、文字と写真あるいは動画を通じて、間接情報が「そのまま」を伝えてくれると、しばしば確信させてくれる現在、伝聞をもとに判断して何ら問題なし、「言わな損」とばかりの雰囲気になっていることを憂う。それが特定の相手に対してとなっていない分だけ、情報の「ゆがみ」は加速される。質の低い伝言ゲームということだ。

直接に接したときですら見え方は一様でないのに、書き手のフィルターを通じて加工された情報をさらに自分の「めがね」で編集して「事実」がこうだと判じる。

誰しも「事実」から遠いところで判断せざるをえないことはやむなしの面もあるからこそ、評価を下すときにはより慎重にまた謙虚でありたい。誰かの尻馬に乗って、「そうだそうだ」と自分が批判される心配のない高みから言うのではなく、「もし自分だったら」と想定して、どう事態を見るか、どんな判断ができるか、いかに行動できるか、を考えたい。

すぐれた論文は何十年経って読み返してもおもしろい。早々に使い捨てにならないような文章が書けるように努力したいと思う。書く者の責任をいっそう感じられるように自分をマネジメントしたい。

2009年7月3日金曜日

歯がとれた


ねこフリークのみなさま、お元気ですか。
ねこや犬は歯磨きをしないけれど、どうして平気なんだろうとは思いませんか。人間でもたまに虫歯になったことのない人がいますが、多くの場合は、乳児のときに母親などから口移しされる際に虫歯菌もいっしょにもらってしまうそうですね。

さて拙宅の輩ももちろん歯磨きの習慣はありませんが、それでかまわない仔とそうでない仔がいるのです。後者の極めつけがジジくんです。

この仔、どういう訳かほかのネコとくらべて口臭がきつく、やっかいなのです(気分よろしくない話題であることを今ごろお知らせしてごめんなさい)。かといって、歯ブラシをつっこむ訳にもいかず。残されるは獣医さんに連れて行って麻酔を掛けて口の中をきれいにすることくらいですが、麻酔は事故もありうるのでおっかなく、やむなく放っておりました。

けさ起きると、床になにやら転がっています。「ん?」と取り上げると明らかにネコから抜けた歯でした(お見せすることを躊躇しましたが、美しくないものをすみません)。歯の上部分のやられ方は相当ですが、歯茎の下は白いまま。おそらく、歯茎が弱ってとれたのでしょう。

この点、家ネコは食べやすいエサをもらいますから、あんまり心配はないけれど、人間も気をつけよ、っと思わされたことです。嬉しくない話題で失礼しました。