2回生がほとんどの授業にて課した学生のレポートを読んでいる。
課題の末尾にこの授業に対する評価を求めているが、「驚きの連続だった」「考える授業だった」「先生の授業はいつもみんなをとてもひきつけてくれるので、周りがとても静かでみんなが集中していたと思います」「一度私の頭の中で確立していた教職または教育のあり方というのものが壊れていって、この講義を受ける度にまた構築されていく、不思議な感覚だった」といった記述を、大変嬉しく思う。こちらのねらいをほぼ受け止めてくれているからだ。
教えられるだけでは学べない、しかし教えられなければ学べない。この両者のギリギリのところを何とか歩くことができていれば及第点と考えているが、教員が一方的に話し、黙ってノートを取るスタイルにまったく慣れた学生たちにとって、少なくとも授業のはじめ数回は相当の混乱や困惑があるようだ。
「学生が自ら学ぶ」とほったらかしではなく、かといってかれらに考えさせ、振り返らせる時間やヒントを与える間もないほどに教えるのでもなく…。この両義的な姿を自分の授業でそれなりに表現できるようになるまで、私は長い時間を要したのだった。
0 件のコメント:
コメントを投稿