数学の教師なら期待値を考えなかったのだろうか。質屋で受け取れたかもしれない額…①と、自分がつかまらず予定されていた退職金を得る額…②のそれぞれについて。
①は5000円を上回ることはないので、最大限5000円。
②は大学卒業後間もなく教職に就いていれば、1500万円ほどは見込めるだろう。
①と②の比率は1:3000となるので、①を選ぶには、確からしさが②の少なくとも3000倍なければ合理的な行動とはいえない。しかし、②の方がはるかに確率が高く、反対に①の方の確率が低いことは明瞭だ。
かくして、この御仁はきわめて非合理的な判断をしてしまった。「何のために数学を学ぶのか」…自らに問いが発せられたときに、その答を示してほしかったのだが。
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